鳩・ハトを知る
1、鳩・ハトを知って対策を練る
掃除しても掃除しても、びっしりとこびりつく糞。昼でも夜でもお構いなしに響く鳴き声・・気になる感染病。
平和の象徴と言われる鳩ですが、いざ我が身に被害が降りかかると、ストレスが溜まって仕方ありません。
世の中には様々なハト対策がありますが、それらを施す前に鳩の生態について少し勉強してみましょう。
本当に有効な対策が見えてくるはずですよ!
2、ハトのものすごい帰巣本能
鳩は年中ずっと同じ町に暮らす「留鳥」です。たとえどんなに離れた町にいても、自分の町と巣に帰ってきます。
その類稀な帰巣本能は、現代のように通信手段が発達していなかった頃に「伝書鳩」として人々に利用されてきました。
また、特性を活かしてレースにも親しまれてきました。
ですが、帰巣本能の実態については、研究が重ねられてきたもののいまだに明らかにされていません。
諸説ある中で、もっとも有力なのは、地球の磁気や太陽の位置などを優れた感覚によって感知し、帰る方向を辿っているという説です。
鳩は、どんなに追い払ってもそれまでの住処に帰ってきます。1000km近くの距離をたった1日で飛んで帰る事もあるのです。
一度巣を作られてしまったら、中途半端な対策では被害から逃れる事は出来ません。
3、ハトにとってファミリーと仲間はとても大事
ハトの世界は一夫一妻制です。人間と同じですね、夫婦で協力して懸命に卵を孵化し、子育ても一緒に取り組みます。
ちなみに一回に二つ卵を産み、年4~6回繁殖が可能です。どれだけ子育てが大変でも、夫は絶対に浮気をしません。
もしかしたら、人間よりも強い絆なのかもしれませんね。
鳩は他の鳥とは違い、子育て時には「ピジョンミルク」と呼ばれるものを体内で作り、ヒナに与えます。
これは年中作ることが出来るので、ほとんどの鳥が繁殖出来ない冬の時期でも子育てが出来る一つの要因です。
また鳩は、群れで行動します。町で何羽も一緒の動きをしているのをよく見かけるでしょう。
とても縄張り意識が強く、群れ全体で町・住処に定着します。その中でも好んで住む場所はそれぞれ決まっています。
4、鳩に寄生する有害な菌
スズメは「飛ぶネズミ」といわれるほどに有害な菌をもっている事で有名ですが、鳩も同じだという事をご存知ですか?
鳩が原因の病気で特に死亡率が高いのが「クリプトコッカス症」です。
カビの一種である菌がハトの糞の中で繁殖し、乾燥した糞が舞う事で人の肺に入り込んで引き起こされます。
小さな子供や免疫力が低下した人ほどかかりやすく、一番恐ろしいのは、肺に吸い込んでも肺には何の症状も現れないということです。
菌が好む脳髄液に触れてから髄膜炎や脳炎といった重度の病気になって現れるのです。安全な特効薬は見つかっていません。
その他にも様々な病気の原因菌をもつ鳩は、あなたが思っている以上に恐ろしい存在なのです!
鳩・ハトが現れる場所と理由
なんでこんな所に鳩が?の真相
現れる場所その1 都心の駅や公園など人がたくさん集まる場所
人混みであっても平気な顔をしてうろうろする鳩。自転車で近づいても避ける気配がないなど、あまりにも人の暮らしに浸透していることに驚かれる方も多いことでしょう。では、なぜ都心で暮らすようになったのでしょうか?
・・・その理由は下記のような事が挙げられます。
大きく複雑な建物が並び、外敵から身を守りやすい
現代でよく見かける「ドバト」の祖先「カワラバト」は崖に巣を作り暮らしていたため、ビルやマンション等は鳩にとってはどうやら崖に見えるようで、建物の入り組んだ場所などは格好の住処となるわけです。
また、他の鳥類よりもコンクリートを好むため、コンクリートでできたビルも住処となります。
人の出すゴミや、人間が与えてくれる餌があって食べ物に困らない
もともとは昆虫や木の実、穀類などが主食ですが、食欲旺盛なため人から少しでも食料を与えられる人に対して警戒心をなくします。
追い払ってもすぐに戻ってきます。ハトの被害で困っている場所の近隣には公園等の、「格好のエサ場」があるケースが非常に多いのです。
現れる場所その2 雨風がしのげ、梁や軒下等の外敵から身を守れる場所
鳩の天敵はカラス・トンビ・猫・ヘビなどが挙げられますが、なかでもカラスやトンビなどは時折ハトの巣を襲い、卵を食べてしまいます。
ですから、雨風を凌げ、天敵からも身を守りやすいベランダ室外機の下や軒下、倉庫や工場の梁などは絶好の住処というわけです。
また、都会の鳩は人になれているため、マンション共用部(廊下)にも巣を作る場合があります。